40人の組織論
明治時代に日本で初めての小学校制度が導入された際、諸外国から日本の学校教育は軍隊式を取り入れていると評されています。
小学校の1クラスが最大40人の理由
現在は少子化で少し事情が異なりますが、この40人という人数は軍隊でいう中隊の人数にあたり、何を意味するかと言うと
1人の人間の目の行き届く範囲の限界の人数になります。
軍隊と学校では、その目的が異なりますが
- 軍隊なら、指揮官が戦いながら、部下を指揮する
- 学校なら、教師が授業をしつつ、生徒を指導する
という点は共通しています。
興味深いのは、どんな優秀で統率力や指導力のある指揮官や教師でも、個人の影響が及ぶ人数の範囲(最大40人)は変わらないという点です。
40人が、組織の成長分岐点
大会社でも中小企業でも、部門は成長すると再編成/分割されます。 大企業なら新部門の設立、中小企業なら初めて複数部門の概念が生まれます。
成長する部門のトップは総じて個人としては優秀で、その優秀な人間の目が全ての範囲に行き届けば細部まで最適化され無駄が減り、成果を生み出す部門に成長します。
しかし部門の人数が40人より増えれば、優秀な人間の目が届かない箇所も出できますし、部門が分割されれば最適化が崩れ今までの当たり前が思うようにできなくなります。
トップ個人の能力が優秀であればある程、このジレンマが発生します。
40人の限界を踏まえた普段からの仕組み作り
このようにの組織分割は組織の総合力の一時的低下を招きます。
個人の能力の成長も大切ですが、同時に部門が分割されても、総合力の一時的な低下を軽減する仕組みを普段から少しずつ作り上げていく事も、組織の成長にとって大切な事です。