診断士には、試験合格後、実務補習という制度があります。
資格取り立ての新人診断士が、10日間、5~7人のチームを組んで、指導員と一緒に、実際の企業を訪問して、その企業の社長にヒアリングを行い、作成した診断報告書を元に、1週間後にプレゼンをするといった内容です。
- プレゼンといっても、研修の一環なので、参加者が、診断士協会に費用(3回の総額15万円)を支払うし、ヒアリングとプレゼンは、実際の企業の稼働日に実施する為、平日に会社を休んでの参加となります。
- 診断報告書も、それなりのボリュームがあります。(平日の睡眠時間を削って作成しました。)
- プレゼンの準備の過程で、チームメンバーと様々な意見を交わし、意見が衝突したり、直前に指導員からダメ出しを食らう事も珍しくありません。
この実務補習3回の終了証を貰わないと、資格試験に合格しても、中小企業診断士の国家資格に正式登録ができません。
安くない金額と、相当な労力がかかりますが、次の点で得るものはあったと思います。
- 企業診断の実務経験がない人間が、実戦に近い経験ができる。
- 10日の実務補習を通じて、様々なバックボーンをもった仲間ができる。(特に、初対面同士が30分後には、チームを組んで、診断先の企業のヒアリングに向かうのも、かなり貴重な体験です。)
同じチームになった方の中に、独立をされた方もいますが、自分自身も励みになっています。
15万円という金額は大金ですし、銀行や士業など中小企業を支援している団体に所属している方は、日常業務で実務補習と同等の扱いになり実務補習無しで、資格登録する事も可能ですが、
とても貴重な体験をできる機会なので、是非1回は経験してみる事をお勧めします。