足なんて飾りです(効率化の盲点)
手間を省こうとして、売(バイ)する品を作りだめしてぼんやり客を待ってんのは、しょっぱい屋台なんだよ。
屋台じゃ手を動かし続けなきゃだめだ。柴田の兄貴がそう言ってた。
客がいなくても少しずつ作り続ける。手を動かす。そうすりゃ気が引く音がするし、匂いも途切れない。見物しようかって客が立ち止まる。
出典:メリーゴーランド 萩原浩
効率化とは相反しますが、物事の本質をついています。
本書で柴田の兄貴なる人物について多く語られていませんが、ビジネス書にある一般論からではなく、現場から学んだ生きた知恵だという事がこのセリフだけで十分伝わってきます。
中小企業診断士の運営管理のテキストにも該当する概念はありますが・・・
何故かこのセリフほど心に響きません。
このような現場の小さな声と向き合い支援していく事が、経営者や中小企業診断士の存在意義ではないでしょうか。